2023年11月10日

子どもを幸せにしない国は滅びる



子どもを幸せにしない国は滅びる

今月26日は今年度最後の進路相談会です。

定時制高校の先生方がお話ししてくださるほか、
空の卒業生2人が自分たちの体験談を話してくれます。
2人とも県立静岡中央高校通信制を卒業して、
先月結婚し、働きながら慎ましい家庭をスタートさせました。

少し前に、滋賀県の某市長が「不登校は親の責任」
「フリースクールを認めたら日本の国は滅びる」という
ような発言をした上に、自分の市にフリースクールが
あることも知らなかった、という茶番がありました。

あまりにも馬鹿馬鹿しいのでコメントする気にも
なりませんでしたが、
先日、静岡新聞の記者さんの取材があって、
お伝えしたことをここにも書きます。

今の日本は、児童精神科病院が何ヶ月も予約待ち、
子どもの死因の第一位は自殺。

つまり、日本は子どもを幸せにしない国です。

運良く幸せな子というのは、たまたま健康な心身を
持って生まれてきて、良い家庭に恵まれて、あるいは
親がすごい努力をして、良い地域に恵まれて、
良い学校、良い教師、良い友だちに恵まれて、
打ちのめされても支えてくれる人がいて、
また立ち上がれる精神力をもっている。

そういう偶然と個人の努力で成り立っている「幸せ」です。

そこから漏れてしまった子どもたちを、見捨てているのが
今の日本という国です。

某市長の発言は当事者たちから猛反発をくらって
大炎上したようですが、
でもたぶん、彼に賛同する意見も実際には多いだろうと
思ってネットを見たところ、やはり
「フリースクールなんて遊んでるだけ」「卒業したら
それまででしょ」「フリースクールに税金を使うのは
おかしい」等々の書き込みがたくさんありました。

これらは全部、間違っているとはっきり反論する
根拠を私は示すことができますが、
でも、そういうふうに見えるんだろうな、というのは
わかります。

これは、私たちフリースクール運営者が自分たちの
理念や活動の様子を社会に発信していない、
努力不足のせいでもあります。
だから私は15年間こうしてブログを続けている
わけですが。

学校という枠がもっと柔らかく子どもたちを包んで
くれる場所なら、子どもたちが死を考えるほどの
威圧を持たずに、楽しく幸せな場所なら、
フリースクールなんか必要なくなります。

フリースクールを運営することは、子どもたちや
その家族の人生に深く関わることであり、
嬉しいこともたくさんある一方で、ものすごく重い
荷を背負うことでもあります。

フリースクールは、必要とする人がいるから生まれた
居場所であって、必要がなくなったら今すぐにでも
やめたいと私は思います。

某市長に言ったところで無駄だと思いますが、

「フリースクールを認めたら国が滅びる」のではなく、
「子どもを幸せにしない国は滅びる」のです。

今の学校制度の崩壊はすでに始まっていて、
その流れは止められないでしょう。

その後に何が生まれてくるのか?
楽しみですね。












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